【世界史】第3回:メソポタミア文明①
こんにちは!
ローゼンです。
始めるにあたって&私的世界史勉強法は↓
そして前回は↓
※これらのまとめ記事は、山川出版社の教科書「改訂版 詳説世界史B」に基づいています。(2010年発行)
☆下線の色のおさらい☆
黄色…年号
オレンジ…重要単語
緑…地名・国名・民族や語族
ピンク…人名
青色…事件名・革命・改革
メソポタミア文明初期…シュメール人国家
前回の「古代オリエント」でも少し触れましたが
ティグリス川・ユーフラテス川の間の地域を「メソポタミア」と呼びます。
メソポタミアでは、川の増水や氾濫によって豊かな農業が営まれました。
さらに陸続きという地形もあり、多民族の興亡と、異民族による支配の歴史でした。
前3500年ころ、メソポタミアで人口が急増しました。
そこで、神殿を中心に多くの村落が成立していきました。
この頃の神殿として残っているのが、ウルにあるジッグラトです。
また、この時代に文字が発明されたり、銅・青銅器が普及したりしました。
前3000年ころ、大きな村落が都市へと発展していきました。
そして、それぞれの都市は、それぞれ独立の道へと進みます…
前2700年ころには、ウル、ウルク、ラガシュなどの都市国家が成立しました。
前回の地図に点を打つとこんな感じ。
これらを築いたのはシュメール人ですが、シュメール人の民族は不明です。
シュメール人の功績として
・太陰暦
・六十進法、七曜制の発明
があります。
現代に伝わるものばかりですね…。
そして、それぞれの都市国家では
王を中心に、神官や役人が都市の神をまつり、人々を支配していました。
階級社会が成立していたんですね。
エジプトと同様、統治によって大規模な治水・灌漑が可能となり、生産性が向上しました。
また、それぞれの都市国家が交易により物資を入手し、競い合っている状態でした。
やがて、優勢な都市国家に富が集中し、豪華なシュメール文化が発展しました!
ところが!!
それぞれの都市国家同士の度重なる戦争により、
シュメール人国家は衰退していきます…。
そしてついに前24C、セム語系のアッカド人によって征服されます。
セム語系民族の台頭
※これ以降、写真の中で
<>で囲われているのはセム語系
二重四角で囲われているのはインド=ヨーロッパ語系
を表します。
広大な領域国家でしたが、前22Cころに異民族の侵入により滅亡してしまいました。
(その後、一度シュメール人国家が再興したようです。…ウル第3王朝)
前20Cころ バビロン第1王朝(古バビロニア) (セム語系アムル人)
首都をバビロンとする王朝が誕生しました。
前18Cころ ハンムラビ王の登場!!
あの有名なハンムラビ王です!
メソポタミアを統一したハンムラビ王は、法典を整備しました。
<ハンムラビ法典>
・同害復讐法の原則による身分法 (ここでローランな私はMärchen!と叫ぶ)
「同害復讐」とは、よく知られている「目には目を、歯には歯を」です。
「身分法」とは、刑罰が被害者の身分によって異なる法です。
被害者が奴隷であれば、加害者は被害者である奴隷の主人に半額のお金を払うだけでいい、など…。
・王は神の代理として統治
・楔形文字で記述…後にイギリスのローリンソンによって解読が進みました。
しかしこのバビロン第1王朝も、異民族の侵入によって滅びてしまいます…。
その異民族とは!
インド=ヨーロッパ語族。
インド=ヨーロッパ語族の侵入と立国
バビロン第1王朝を滅ぼしたのは、インド=ヨーロッパ語族であるヒッタイトでした。
ヒッタイト人は、前17Cころ、アナトリア高原で国家を建設していました。
首都:ボガズキヨイ(本によってカタカナの表記はだいぶ異なります…)
そこから、メソポタミアに遠征し、バビロン第1王朝を滅ぼしたのでした。
彼らはさらにシリアにも進出。
エジプトとも戦いました。
覚えてますか?前回。エジプト文明の終盤でヒッタイトが出てきたのを!
そうです、カデシュの戦いです。
そこで彼らは世界最古の国際条約を結んだのでした。
また、ヒッタイト人の功績として、鉄器の発明が挙げられます。
それまで、銅とか青銅だったんですよね。
(いいですか。青銅→鉄、の順番です。このローラン的覚え方は…
"青き銅よりも強かなー鉄ーを鎧う獣がー"
です!!「雷神域の英雄」/Sound Horizon)
この、鉄が!
ヒッタイトが海の民の侵入で滅亡したことにより、各地に広がっていきました。
「海の民」って…。なんだよ?ってなりますよね。
わたしは民族不詳なのかな〜と思ってたんですけど…
調べたら、そうでもなかったですね。
ギリシア人とか、いろんな民族が集まってできた集団だったようです。
総称して、「海の民」と呼ぶようです。
(船を巧みにあやつっていたらしい。)
海の民、また後で出てきます。
さて、ヒッタイトの他にも、インド=ヨーロッパ語族の国がありました。
ひとつは、カッシート人の国。
前16C〜前14Cころまで。
南メソポタミアに侵入し、バビロン第1王朝滅亡後のバビロニアを支配しました。
ヒッタイトは滅ぼしただけで、支配はしてなかったんですね。
もうひとつは、ミタンニ王国。
前16C〜前12Cころまで。
こちらは、北メソポタミア〜シリアまで領地を広げていましたが、
最終的にはヒッタイトに服属したり、アッシリアに征服されたりしていたようです。
このころのシリア・パレスチナ地方では。
前回も述べたように、この辺りはエジプトとメソポタミアを結ぶ通路でした。
さらに地中海への入り口でもあり、海陸交通に便利な地でした。
そこで、前15Cころ、交易でカナーン人が活躍していたようです。
そして再び。
海の民によって、エジプトやヒッタイトが後退したころ。
再びセム語系である、アラム人、フェニキア人、ヘブライ人が活動を開始しました!
再びセム語系都市国家!
順番は前後しますが、アラム人から。
ダマスクスは、内陸都市を結ぶ中継貿易で活躍!
中継貿易…中世〜近世で重要な単語…!(まだめっちゃ後…!)
アラム人が中継貿易をしていた、ということで
アラム語が国際商業語になっていきました。
そしてアラム語の文字は、中央アジア民族文字の起源となりました!
次。
フェニキア人!
フェニキア人も同じく、前12Cころに都市国家シドンやティルスを建設。
これは、クレタ・ミケーネ文明が衰えた後のようです。
私の大好きな!ギリシャ!は、メソポタミアがひと段落した後、かな…。
有名な植民都市としてはカルタゴがあります。
(カルタゴ…!カルタゴが踊った勝利の舞踏は大地を震わせた♪のカルタゴ!)
はい。
そしてもうひとつ重要事項。
フェニキア人は、カナーン人の表音文字を改良し、線状のフェニキア文字を作りました。
この、26の音標文字であるフェニキア文字が!
アルファベットの起源となったのです!偉大。
最後。ヘブライ人。
ヘブライ人はもともと遊牧民でしたが、前15Cころにパレスチナに定住しはじめます。
ユダヤ教…まぁ、キリスト教の前身でもあり、別の宗教でもあり。
そして、一部のヘブライ人はエジプトに移住したのですが。
エジプト…新王国の圧政に苦しみます。
そこで!
ですね。海を割ったやつです。
「出エジプト」って言うのは、聖書に収録()されているその辺りの物語の名前が、「出エジプト記」だからだと思います。
<ユダヤ教>
(「ヤハウェ」とは言われていますが、実際には「YHWH」の子音しか伝わっていないので、正確な読みはわかりません。YHWHも元はヘブライ語の子音。)
・戒律主義、選民思想
・救世主=メシア待望
この、メシア。
後に登場するイエスを
メシアとするのがキリスト教。
メシアでなく、預言者のひとりにすぎない、とし、今もメシアを待っているのがユダヤ教。
って感じですね。
はい。
このヘブライ人は前10Cころに王国を建設しました。
ダヴィデ王、ソロモン王が有名ですね。これが全盛期でした。
ダヴィデはいい人だったんだけどなぁ。
この辺りも聖書に記述があるので読むと面白いかも。
ソロモン王の死後、王国は2つに分裂しました。
が、後に、それぞれ別の国に滅ぼされてしまいます…。
それはまた次回。
まだ、諸国が乱立している状態のメソポタミア文明でした。
時代を見ればわかるように、ひとつの国が滅びて新たな国が興っているのではなく、
いろんな国が同時期に存在しています。
(書き方的にはわかりにくかったかも…)
が、次回あたりから、徐々に統一されていきます!
お楽しみに(?)
そして、徐々に。
ローランである私ローゼンのテンション上がるポイントがちらほら。
こうやって私は世界史を楽しんでいる。!
詳しくは↓
それでは次回がいつかはわかりませんが、また次回。
ローゼンでした!!